11月の終わりに近づき、受験生は私立高校を選択し終わったところかなぁって思います。
そして、これから県立入試をどうするか
- 一般選抜(5教科)で受験するか
- 特色選抜(小論文または作文と面接)で受験するか
うちは、秀でたモノがないから
一般選抜!
うちは、様々なリーダーをやってきたから
特色選抜!!
うちは、2度チャンスがあるから
まず、特色選抜を受けるわ!
ご家族によって様々なお考えがあると思います。
ただ、ご注意いただきたいのが、情報を知らずに「2度試験が受けられるから」と思わない方がよろしいと思います。
- 特色選抜の募集定員は? ← 今回はここのお話!
- 特色選抜の倍率は?(一般選抜は?) ← 今回はここのお話!
- 特色選抜の選考方法は?
- 特色選抜の過去の出題内容は?
- 特色選抜は小論文?それとも作文?
- 特色選抜の出願の際に何をする?
- 特色選抜の練習にかかる時間は?
- 特色選抜を受けるメリットとデメリットは?
- 学校での特色選抜の練習はどのくらい?
いかがでしょうか。絶対に・・・
5教科の勉強をしなくていいから特色受ける~!
2月に受験が終わるから特色受ける~!
などのような軽い気持ちで受けようとしているのであれば、オススメできません。
ということで、今回は特色選抜と一般選抜の倍率の比較をご紹介します。
特色選抜の内容については、こちらの過去ブログをご参考にして下さい。
では、まとめましたのでお話をします。
特色選抜と一般選抜の募集定員と倍率
宇都宮市内の普通科高校の特色選抜と一般選抜
まずは、やはり栃木県中心部の宇都宮市内を見ていきましょう!
※一般選抜の倍率は、特色の定員を引いてからの倍率です。
募集定員 | 特色選抜 募集定員 | 2020年度 特色倍率 | 2020年度 一般倍率 | 2021年度 特色倍率 | 2021年度 一般倍率 | 2022年度 特色倍率 | 2022年度 一般倍率 | |
宇都宮 | 280 | 28 (10%) | 1.93 | 1.24 | 2.00 | 1.26 | 1.43 | 1.20 |
宇都宮東 | 55 | 55 (100%) | 1.62 | – | 1.16 | – | 1.51 | – |
宇都宮北 | 320 | 32 (10%) | 2.63 | 1.52 | 2.72 | 1.43 | 3.50 | 1.51 |
宇都宮南 | 320 | 96 (30%) | 1.57 | 1.30 | 1.36 | 1.33 | 1.38 | 1.35 |
宇都宮清陵 | 200 | 40 (20%) | 1.31 | 1.08 | 1.98 | 1.37 | 1.45 | 1.00 |
宇都宮女子 | 280 | 28 (10%) | 1.82 | 1.19 | 2.57 | 1.16 | 1.82 | 1.14 |
宇都宮中央 (宇都宮中央女子) | 240 | 24 (10%) | 2.96 | 1.20 | 3.13 | 1.19 | 4.92 | 1.88 |
(総合家庭) | 40 | 8 (20%) | 2.00 | 1.19 | 2.25 | 1.59 | 2.88 | 1.65 |
石橋 | 240 | 48 (20%) | 2.33 | 1.33 | 2.44 | 1.22 | 2.29 | 1.14 |
やはり特色選抜は募集定員が少ないということと、誰でも受験が可能ということで倍率が高くなります。
ここでどう考えるかですが・・・
倍率の活かし方
あくまで倍率だけを見てお話をします。
注意していただきたいのは、お子様の現状の成績等も考慮すると倍率だけで見てはいけません。
では、1、2校だけ詳しく見ていきましょう!
例えば宇都宮中央高等学校(データは去年までのモノなので実際は宇都宮中央女子校)
募集定員が240名で、特色選抜はそのうち10%なので募集定員が24名(=240名×0.1)。そうすると一般選抜の募集定員は216名(=240名-24名)。
(※実際は、きっかり特色選抜に24名合格するわけではありません。優れた子がいれば、少し多くなりますし、そうでなければ少なくなります。)
そして、昨年度2022年度の特色選抜の倍率4.92となると、特色選抜受験者は約118名(=特色定員24名×4.92)。
特色選抜合格者30名で、不合格者88名(=118名-30名)。
そして、一般選抜の倍率1.88となると、一般選抜受験者は約394名(=一般定員210名×1.88)。
一般選抜合格者212名で、不合格者182名(=394名-212名)。
これをどう見るかです。
- 倍率高い、低いで検討するのか
- 合格者の数で検討するのか
- 不合格者の数で検討するのか
- そもそも倍率、合格者、不合格者など眼中にないのか
難しいところだと思います。
そして、もう一校見てみましょう!
次に挙げる高校は、昨年特色選抜と一般選抜の倍率がほぼ同じでした。
宇都宮南高等学校
募集定員が320名で、特色選抜はそのうち30%なので募集定員が96名(=320名×0.3)。そうすると一般選抜の募集定員は224名(=320名-96名)。
そして、昨年度2022年度の特色選抜の倍率1.38となると、特色選抜受験者は約132名(=96名×1.38)。
特色選抜合格者103名で、不合格者29名(=132名-103名)。
そして、一般選抜の倍率1.35となると、一般選抜受験者は約292名(=217名×1.35)。
一般選抜合格者217名で、不合格者75名(=292名-217名)。
いかがでしょうか。
これは、倍率だけを見た結果です。
しかも、これは結果論です。
今年が同じになるとは限りません。
宇都宮市内の専門系高校の特色選抜と一般選抜
次は宇都宮市内の専門系高校の倍率比較です。
※一般選抜の倍率は、特色の定員を引いてからの倍率です。
募集定員 | 特色選抜 募集定員 | 2020年度 特色倍率 | 2020年度 一般倍率 | 2021年度 特色倍率 | 2021年度 一般倍率 | 2022年度 特色倍率 | 2022年度 一般倍率 | |
宇都宮白楊 (農業経済) | 40 | 12 (30%) | 3.33 | 1.73 | 2.17 | 1.54 | 3.25 | 1.73 |
(生物工学) | 40 | 12 (30%) | 2.33 | 1.42 | 2.42 | 1.88 | 2.00 | 1.65 |
(食品科学) | 40 | 12 (30%) | 2.83 | 1.54 | 1.83 | 1.54 | 2.83 | 1.58 |
(農業工学) | 40 | 12 (30%) | 1.83 | 2.04 | 1.08 | 1.17 | 2.33 | 1.65 |
(情報技術) | 40 | 12 (30%) | 1.83 | 1.58 | 1.92 | 1.69 | 2.33 | 1.77 |
(流通経済) | 40 | 12 (30%) | 2.42 | 2.08 | 2.00 | 1.42 | 3.08 | 1.77 |
(服飾デザイン) | 40 | 12 (30%) | 3.00 | 1.65 | 2.67 | 1.50 | 2.50 | 1.81 |
宇都宮工業 (機械システム) | 120 | 36 (30%) | 2.46 | 1.24 | 1.96 | 0.94 | 1.75 | 1.18 |
(電気情報システム) | 80 | 24 (30%) | 1.88 | 1.30 | 1.94 | 1.42 | 1.50 | 1.23 |
(建築デザイン) | 40 | 12 (30%) | 5.13 | 1.70 | 4.00 | 1.50 | 2.25 | 1.46 |
(環境建設システム) | 80 | 24 (30%) | 2.06 | 1.37 | 1.69 | 0.97 | 1.50 | 1.17 |
宇都宮商業 (商業) | 200 | 60 (30%) | 1.93 | 1.40 | 2.17 | 1.29 | 1.87 | 1.48 |
(情報処理) | 80 | 24 (30%) | 1.67 | 1.08 | 1.33 | 1.25 | 1.29 | 1.04 |
同じように見てみましょう!
特色倍率と一般選抜の差が大きい高校を見ると
宇都宮白楊高等学校の農業経済
募集定員が40名で、特色選抜はそのうち30%なので募集定員が12名(=40名×0.3)。そうすると一般選抜の募集定員は28名(=40名-12名)。
そして、昨年度2022年度の特色選抜の倍率3.25となると、特色選抜受験者は約39名(=12名×3.25)。
特色選抜合格者14名で、不合格者25名(=39名-14名)。
そして、一般選抜の倍率1.73となると、一般選抜受験者は約45名(=26名×1.73)。
一般選抜合格者27名で、不合格者18名(=45名-27名)。
特色倍率と一般選抜の差が小さい高校を見ると
宇都宮工業高等学校の電気
募集定員が80名で、特色選抜はそのうち30%なので募集定員が24名(=80名×0.3)。そうすると一般選抜の募集定員は56名(=80名-24名)。
そして、昨年度2022年度の特色選抜の倍率1.50となると、特色選抜受験者は約36名(=24名×1.50)。
特色選抜合格者28名で、不合格者8名(=36名-28名)。
そして、一般選抜の倍率1.23となると、一般選抜受験者は約64名(=52名×1.23)。
一般選抜合格者52名で、不合格者12名(=64名-52名)。
ということで、これらの数値を見てどのようにお考えになるかです。
ただ、上記検証したモノは2022年度のデータです。
毎年同じようになるとは限りません。
特に専門系の高校の倍率は、毎年バラバラなので
予想が立てづらいと思います。
栃木県東部エリアの普通科系高校の特色選抜と一般選抜
次は栃木県東部エリアの普通科系高校の倍率比較です。
※一般選抜の倍率は、特色の定員を引いてからの倍率です。
募集定員 | 特色選抜 募集定員 | 2020年度 特色倍率 | 2020年度 一般倍率 | 2021年度 特色倍率 | 2021年度 一般倍率 | 2022年度 特色倍率 | 2022年度 一般選抜 | |
真岡 | 200 | 40 (20%) | 1.28 | 1.18 | 1.53 | 1.07 | 1.53 | 1.08 |
真岡女子 | 200 | 40 (20%) | 1.55 | 0.95 | 1.60 | 0.98 | 1.98 | 1.06 |
益子芳星 | 160 | 48 (30%) | 1.34 | 0.90 | 1.56 | 1.00 | 1.06 | 1.02 |
茂木 | 160 | 48 (30%) | 1.65 | 1.06 | 1.21 | 0.96 | 1.81 | 1.01 |
烏山 | 160 | 48 (30%) | 1.44 | 0.96 | 1.38 | 1.02 | 0.88 | 0.82 |
高根沢 | 80 | 16 (20%) | 1.69 | 1.07 | 1.06 | 0.81 | 1.44 | 0.60 |
(商業) | 120 | 36 (30%) | 1.08 | 0.95 | 1.58 | 1.00 | 1.00 | 0.70 |
さくら清修 | 240 | 72 (30%) | 2.13 | 1.39 | 2.01 | 1.09 | 1.83 | 1.33 |
ここでは、真岡高等学校を見ていきましょう!
真岡高等学校
募集定員が200名で、特色選抜はそのうち20%なので募集定員が40名(=200名×0.2)。そうすると一般選抜の募集定員は160名(=200名-40名)。
そして、昨年度2021年度の特色選抜の倍率1.53となると、特色選抜受験者は約61名(=40名×1.53)。
特色選抜合格者49名で、不合格者12名(=61名-49名)。
そして、一般選抜の倍率1.08となると、一般選抜受験者は約162名(=150名×1.08)。
一般選抜合格者150名で、不合格者12名(=162名-150名)。
栃木県東部エリアの専門科系高校の特色選抜と一般選抜
次は栃木県東部エリアの専門科系高校の倍率比較です。
※一般選抜の倍率は、特色の定員を引いてからの倍率です。
募集定員 | 特色選抜 募集定員 | 2020年度 特色倍率 | 2020年度 一般倍率 | 2021年度 特色倍率 | 2021年度 一般倍率 | 2022年度 特色倍率 | 2022年度 一般選抜 | |
真岡北陵 (生物生産) | 40 | 12 (30%) | 1.83 | 1.00 | 2.58 | 1.19 | 1.83 | 1.19 |
(農業機械) | 40 | 12 (30%) | 1.33 | 1.00 | 1.67 | 0.81 | 1.17 | 1.23 |
(食品科学) | 40 | 12 (30%) | 2.00 | 1.08 | 1.92 | 1.04 | 2.08 | 1.19 |
(総合ビジネス) | 40 | 12 (30%) | 1.67 | 1.19 | 1.00 | 0.61 | 1.50 | 1.12 |
(介護福祉) | 40 | 12 (30%) | 1.56 | 0.85 | 1.22 | 0.76 | 1.89 | 0.70 |
真岡工業 (機械) | 40 | 12 (30%) | 1.58 | 1.12 | 2.25 | 1.19 | 1.67 | 1.04 |
(生産機械) | 40 | 12 (30%) | 1.92 | 0.96 | 2.08 | 1.15 | 1.25 | 1.08 |
(建設) | 40 | 12 (30%) | 1.83 | 1.00 | 1.92 | 0.96 | 2.25 | 0.85 |
(電子) | 40 | 12 (30%) | 1.92 | 1.19 | 1.08 | 1.04 | 1.75 | 1.27 |
特色選抜と一般選抜の募集定員と倍率まとめ
前述しましたが、倍率だけを見る時に
- 倍率高い、低いで検討するのか
- 合格者の数で検討するのか
- 不合格者の数で検討するのか
- そもそも倍率、合格者、不合格者など眼中にないのか
という選択肢があると思います。
絶対的に・・・
5教科の勉強をしなくていいから特色受ける~!
2月に受験が終わるから特色受ける~!
というお考えはオススメできません。
最後に
あくまで私の考えですが、
特色選抜を受けるとなると年明け1月の頭の私立受験明けから特色の練習となります。
- 小論文または作文の練習
- 面接の練習
上記をすることにより、5教科の勉強時間が減ります。そして周りは必死に5教科の勉強をするので、周りの伸びに対して伸び率が下がるので、偏差値が下がります。
そして、2月の頭に特色選抜。
合格していれば、その後やはり気持ちが緩むので勉強時間はより減り、より伸び率が下がるので偏差値が下がります。そのまま2か月が過ぎ、高校入学となり、一般受験者との差が付きます。
不合格となると、志望校との偏差値の差により志望校を変えざるを得ないことになるかもしれません。
合格すればいいというわけでないと思います。
合格はあくまでスタートラインに立つことです。
その先の高校3年間授業についていく力がなければなりません。
そこまでをご検討いただきたいと思います。
補足:特色選抜のための参考書
小論文と作文は異なります。
まずは、その違いをしっかりと把握してください。
そのために良い参考書はこちらにまとめてあります。⇒⇒⇒『オススメ入試問題集』
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