★小学生の内容ですが、意外と中学生もあやしいと思うので、中学生も読んでくださいね★
今回は時期的に小学校5年生がネックとなる『単位量あたりの大きさ』に入るようなので、そちらの補助をしていきたいと思います。
え~!もう高学年になると教えられないわよ!!
算数は苦手だったから、先生お願い!
という声が聞こえてきそうですが、基礎となるところはそこまで難しくありません。ましてや大人になると理解力が上がります。当時は理解できなかったモノ、嫌いだったモノが今やるとスラスラできてしまうモノです!
なので、ご自宅で手が止まっているお子様にちょっと教えてあげて下さい。ただ・・・
お母さん!すごい!
と、なればいいのですが、やはり肉親となると、
なんで、こんなことができないの!!
そんなこと言ったって、わからないんだもん!
とケンカになりがち・・・(ここで、『こんなこと』とは絶対に言ってはいけません。)
一から十まで教えてしまうと、そういったことになりがちだと思います。
お子様の思考力を伸ばすために、ちょっとしたヒントを与えてあげるくらいが好ましいと思います。
と、いうことで、私が小学生に指導している内容等をお伝えします。もし、可能であれば使ってみて下さい。
『単位量あたりの大きさ』
- 1㎡あたりの木の本数
- 1人あたりの面積
- 1㎏あたりの値段
- 1個あたりの値段
- 1ℓあたりの進む距離 など
『単位量』とは、1を基準にした時の量を示します。
この『単位量』という言葉はこの後中学生、高校生でも頻繁に出てきます。とにかく『1』と頭に置いておいてください。
中学生、高校生の『単位量』
『単位』という言葉ならすぐにイメージできると思います。
車のメーターには『km/h』という『単位』が付いています。これの意味は
「1時間(hour)経過した時に進んでいる距離(km)」という意味になります。
例えば、車は公道を走る時は、信号などで止まることを想定すると、平均速度30km/hとなります。
瞬間的に80km/hを出したとしても、信号はあります。止まる時間を計算すると平均速度30km/hになります。
この平均速度30km/hは、「1時間(hour)経過すると30km先にいる」ということです。
ディズニーランドまで、ゆいの杜からだと約125kmなので・・・
高速道路で125km/hをキープすると、1時間(hour)で到着しますよ!!
まぁ、ずっと高速道路ではないので、そうはいきませんが・・・
ましてや、私の愛車では125km/hも出したら、壊れちゃうかもです・・・
話を戻しますが
この『 /(スラッシュ)』が大切です。
『 / 』の後が必ず『単位量あたり』要するに基準値『1』です。そして、『 / 』の前がその『1』を基準にした時の値となります。
- 『5m/s』:1秒(s)後に5m進んでいる
- 『5g/㎤』:1㎤(縦1㎝×横1㎝×高さ1㎝)の立方体が5g
- 『5N/㎡』:1㎡(縦1m×横1m)の正方形に5N(ニュートン)の力が掛かる
このことを、中・高生がしっかりと把握していると、問題文で『単位』があれば、直ぐに何をしなければならないかわかります。
『単位』をおろそかにする人は、『単位』に泣かされます。
ここについては、また後日お話しますね!
『単位量あたりの大きさ』の攻略方法
では、本題の『単位量あたりの大きさ』の攻略方法です。
どっちから割算する問題
これが一番の重要なところです。
基本的に、子どもたちは『大きい数÷小さい数』
また、『先に出てきた数÷後に出てきた数』をやりがちです。
これを修正しなければなりません。
指示がある問題の場合
例えば、
花だんAは2㎡に6本、花だんBは4㎡に10本花が咲いています。
どちらの花だんがすいていますか。1㎡あたりの本数で比べなさい。
と、いう問題があったとしましょう。
問題文に『1㎡あたりの本数』という指示があります。これが書いてあったら簡単です。
『1㎡あたり』なので、この『㎡』を割算の後ろに置けばいいのです!
- A:6(本)÷2(㎡)=3(本)
- B:10(本)÷4(㎡)=2.5(本)
割算をした結果の単位は、先程注意して見た『㎡』とは逆の単位『本』です。
【補足】
実際の単位は『本』ではなく、『本/㎡』となります。
もう少し突っ込むと、『本/㎡』の『 / 』は割算の意味を成します。
『本/㎡』→『本÷㎡』
確かに、上記は『本÷㎡』という計算をしていますよね!
そして、最終的な答えですが、「どちらがすいているか」なので
- A:1㎡(縦1m×横1m)の中に3本
- B:1㎡の中に2.5本
ということなので、Bの方がすいている(密集していない)となります。
指示がない問題の場合
例えば
教室A(20㎡)に6人、教室B(24㎡)に8人います。
どちらがこんでいますか。
という問題を見てみましょう!今回は、指示がありません。
この場合は、自分で設定します。
- 1㎡あたりに何人いる?
- 1人あたりは何㎡?
どちらにするかは、自分次第です。ただ、答えは必ず同じになります。
『1㎡あたり』の場合
もし1㎡あたりの人数で答えようとするなら、『1㎡あたり』なので割算の後ろは『㎡』です。
- A:6(人)÷20(㎡)=0.3(人)
- B:8(人)÷24(㎡)=0.33・・・(人)
Bは割り切れないよ!
間違えたんじゃない・・・
割り切れなくてもいいです!どちらの数値が大きい?小さい?が分かればいいです!
- Aは1㎡の中に0.3人
- Bは1㎡の中に0.33・・・人
0.3人?0.33・・・人?って怖くない?
想像するとちょっと怖いですね!
ただ、そこまでは想像しないでください。
【補足】
ただ、この想像は大切です。
小・中学生は、答えが出たらそのままにします。
出た答えが適しているのか、確認をしません。
大人からすると、答えはありえないでしょ!って思うのですが・・・
なので、塾では、ハチャメチャな答えを出している子には、「本当にこの答えになっていいの?」と確認をしています。
また脱線をしてしまったので、戻します。
1㎡中と範囲が指定してあるので、人数が多い方が、こんでいることになります。
よって、教室Bの方がこんでいます。
『1人あたり』の場合
もし1人あたりの面積で答えようとするなら、『1人あたり』なので割算の後ろは『人』です。
- A:20(㎡)÷6(人)=3.33・・・(㎡)
- B:24(㎡)÷8(人)=3(㎡)
また割り切れませんが、ここは大きさが分かればいいので
- Aは1人のいる面積が3.33・・・㎡
- Bは1人のいる面積が3㎡
こんでいるとは、自分のいる面積が小さいということです。
なので、答えは教室Bとなります。
『1㎡あたり』で計算しても、『1人あたり』で計算しても、答えは一緒になります。
『単位量あたりの大きさ』の教え方
と、いうことで『単位量あたりの大きさ』の問題の解き方はお分かりになったと思います。
次に、ご自宅での教え方です。
指示がある問題の場合
『1㎡あたり』って書いてあるから
この単位(㎡)は割算の前?後ろ?
このくらいにしておきましょう!あとは・・・
し~・・・
指示がない問題の場合
『1㎡あたり』にする?
『1人あたり』にする?
このくらいにしておきましょう!あとは・・・
し~・・・
割算はしたけどその後、迷っている場合
『1㎡あたり』だから
(四角を書いて、棒人間を書きながら)
6人と8人だと・・・
このくらいにしておきましょう!あとは・・・
し~・・・
これからは本当に『思考力』が大切になります。
すべてを教えてはいけません。
まとめ
数学(算数)は問題をこなすことも大切です。
塾だけの時間で足りる子もいますが、ほとんどの子が足りません。
ご自宅でも、ちょっとしたヒントを与えてあげて下さい。
そして、これを読んでくれた中学生は、大丈夫ですよね?
今回の内容は小学生の問題ですが、中学生にも文章題の中に意外と隠れています。
数学だけではなく、理科の計算問題の中にも潜んでいますよ!
『単位量あたり』は気を付けて下さいね!
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