前回に続き英検のリーディング(筆記)についてお話します。
今回は
- 英検3級
についてです。その中でも『リーディング』として
- 配点、合格基準点、現状
- 出題傾向
- 対策方法
についてお話しますね!
英検3級となると、小学生では無理かなぁ?
中学卒業までには絶対に取りたい!
英検3級のリーディング(筆記)について
英検のレベルと日本教育の対応は
- 英検3級は中学3年生
英検3級となるとだいぶ苦しくなります。文法、単語量ともに多くなります。
ただ、英検3級は英語圏では小学校1、2年生くらいのレベルです。中学3年生の学習が英語圏の小学生レベルです。
日本の小学生には英検3級はかなり大変になりますが、2020年に小学校が新学習指導要領がスタートし、小学生の段階で中学2年生の文法までを会話の中で習うとなると、中学1、2年生で取得してもいいように感じます。・・・ということは、これからは中学3年生で英検準2級を!!
現に、今回の新学習指導要領で、高校生で習う文法が中学3年生に降りてきました。尚更、これからは取得も可能になります。
英語は、本当に早期始められるようにして下さい!
英検3級リーディングの配点、合格基準点、現状
英検3級の配点、合格基準点(割合)
英検3級の配点は
- リーディング(30問) 550点
- ライティング(2問※2024年から) 550点
- リスニング(30問) 550点
と合計で1650点となります。
その中で合格基準点は、1103点となります。1650点中1103点なので約69%!
英検4級よりも大変なの!!
そうなんです。英検5級は約50%!英検4級は62%!そして英検3級は69%!!
以前、ライティングは『型にはめる』と高得点が取れるとお伝えしましたが、ライティング(550点)、リスニング(550点)で満点でも足りません。(ライティング対策はこちら!)
と、いうか英検3級となると各技能で満点は厳しくなります。
英検3級の現状
英検3級の合格者の傾向として、ライティング、リスニングである程度高得点を取り、そしてリーディングの長文で合格点に達します。
英検3級以降(英検準2級、2級・・・)となるとリーディングの大問1がなかなか取れなくなります。(問題については後述します。)
なので対策をする時に、リーディングの大問1(15問)に時間を費やしていても、正直もったいないと思います。
で、あればしっかりと大問2から(15問)の対策をして、リーディング全体で50~60%を目指しましょう!
英検3級リーディングの出題傾向
大問は3題で全30題!全て4択問題となります。
- 大問1 15題 短文の語句空所補充問題
- 大問2 5題 会話文の文空所補充問題
- 大問3 10題 長文の内容一致選択問題
- 大問4 2題※2024年から 英作文(『意見論述』対策はこちら!)(『Eメール』対策はこちら!)
英検3級大問1について
(1)My dog is very( ). He can open my room door all by himself.
(1 stupid 2 ethnic 3 clever 4 quick )
(2)A : Do you know( )Tom was absent from school yesterday ?
B : Yes, I do. He had to go to the hospital.
(1 what 2 why 3 which 4 where )
(3)The sky was( )with clouds this morning, so it’s raining now.
(1 received 2 covered 3 finished 4 proved )
(4)Ken( )wants to study in America has to study English hard.
(1 whose 2 why 3 who 4 what )
(5)A : Have you ever( )Russian food ?
B : No, but I want to try it.
(1 eat 2 ate 3 eats 4 eaten )
答えはこちら(1)3(2)2(3)2(4)3(5)4
- (1)は単語を知っているかです。
- (2)はAさんの『absent form』とBさんの『had to ~』から推測
- (3)は熟語『be covered with~』
- (4)は動詞が二つあることに注意すると『関係代名詞』ということがわかる
- (5)は『Have you ever』で現在完了ということがわかるので・・・
過去問などを見ていると、あまり大問1で文法上のことがでることは少ないかもしれません。
なので、大問1は単語力、熟語力です。試験までに時間がある方はコツコツ暗記してください。
しかし、試験までに時間がない方は、大問1はある程度にしておくことをオススメします。
英検3級大問2について
(1)Clerk : Welcome to the Festival. Do you have a ticket, ma’am ?
Man : No. ( )
Clerk : At the blue tent over there.
(1 Where can I buy one ? 2 Where is my seat ? 3 How much are they 4 What color are they ? )
(2)Father : Will you have tennis practice this Sunday ?
Girl : ( )My teacher is going to decide tomorrow.
(1 It’s in the park. 2 I don’t know yet. 3 It has already finished. 4 I’ll do my best. )
(3)Customer : Excuse me. Where can I find the video games ?
Clerk : ( )
(1 We can send it to you. 2 We close at seven. 3 They are on the 2th floor. 4 They are sold out.)
答えは、(1)1(2)2(3)3
大問2については会話の流れから読み取り、答えます。
そこまで難しい単語を使用していないので、前後の文から理解しましょう!
英検3級大問3について
大問3は、英検4級の大問4と同じ形式です。
- A が掲示物で問題が2問
- B がEメールで問題が3問
- C が物語で問題が5問
英検4級から比べると、やはり難易度は上がっていますが、国語と同様にあなたの気持ちを聞いているわけではないので、与えられている図や文章から探しましょう!
英検4級はそのまま答えが本文中にあったと思いますが、英検3級はそのまま答えがあるわけではありません。なのでしっかりと読み取りましょう!
Aの掲示物の対策
掲示物では以下のモノを気を付けて下さい。
- 何の掲示物なのか?
- いつ?
- 何時?
- どこ?
- いくら?
- 何をする?
といったところを把握すると答えられると思います。
掲示物の情報はそこまでありませんし、問題としてもたった2問なので、直ぐに答えが見つかると思います。
しかし、前途しましたが、問題の選択肢とまったく同じ文章はありません。
間際らしい文章が絶対に混ざっています。
疑問詞(when where what etc…)しっかりと覚えておきましょう!
BのEメールの対策
Eメールは以下のモノに気を付けて下さい。
- 誰から誰へのメールなのか?
- 主語は誰なのか?
- いつ?どこで?誰が?何を?
Eメールなので、なにかの約束をしているやり取りだと思います。国語の作文のように、『いつ』『どこで』『誰が』『何を』といったところに注意しましょう!
ここでも、前途しましたが、問題の選択肢とまったく同じ文章はありません。
間際らしい文章が絶対に混ざっています。
Cの物語の対策
物語は以下のモノに気を付けて下さい。
- 主人公は?
- 登場人物は?
- いつ?どこで?誰が?何を?
Eメールと同じですが、場面把握が大切です。物語なので、時系列もしっかりと把握しましょう。
また、問題文の疑問詞(when where what etc…)に注意してください!どんな質問なのかわからないと答えられません。
そして、最後の質問は、物語全体のことを聞いている場合が多く、全体を読めていないと解けません。
ここでも、前途しましたが、問題の選択肢とまったく同じ文章はありません。
間際らしい文章が絶対に混ざっています。
大問4のまとめ
英検4級同様に、基本的に質問の内容順に、本文の中に答えが、そのままあります。
こういった傾向もしっかりと把握しておくと、答えが見つけやすくなります。
英検3級の対策
英検3級の単語数は、ネット上などでは、約2,100語。英検4級と同様に一から暗記することは難しくなります。
なので、前後の文で推測する力も必要となります。
過去問などを解くときは、本番を想定し、前後の文で推測してみましょう!そして、丸付けの際に知らなかった単語を一つ一つ覚えていく方が効率が良いと思います。
英検3級文法
英検3級以上は文法も大切になります。
- 受動態
- 現在完了
- 不定詞
- 分詞
- 関係代名詞
- 関節疑問文
・・・?
という方は、英検3級の教本などでまずは文法を把握した方が良いと思います。
文法をしっかりと把握していれば、瞬時に解ける問題もあります。
受動態
受動態はの形は、『be動詞+動詞(過去分詞)』で、意味は『~される(た)』。
英検3級はこの『動詞の過去分詞』がキーとなります!
- go – went – gone
- eat – ate – eaten
- buy – bought – bought
- make – made – made
- write – wrote – written etc…
上記単語は『原形ー過去ー過去分詞』の順に表されています。
この過去分詞を覚えていないと英検3級は致命的になります。
この後も出てきますのでどれだけ重要かがわかります。
現在完了
現在完了の形は、『have(has)+動詞(過去分詞)』で、意味はパターンがあります。
- 継続『~している』【for~(~の間)、since~(~から今までずっと)】
- 経験『~したことがある』【ever(今までに)、never(決して~ない)】
- 完了・結果『~したところ・~してしまった』【just(ちょうど)、already(すでに)、yet(まだ、もう)】
現在完了も『過去分詞』を使用します。
上記のそれぞれの単語がキーとなります。これからを基準に判断をしていくとよいと思います。
不定詞
不定詞は英検4級の時もありましたが、少し形が特徴的です。
- 『疑問詞+ to +動詞の原形(疑問詞によって意味が変わる)』
- 『動詞+(人)+ to +動詞の原形(人に~してもらいたい)』
- 『too ~ to・・・(~しすぎて・・・できない)』=『so ~ that(人)can’t・・・』
- 『It is ~(for 人)to・・・(人にとって・・・することは~』
『疑問詞+ to 』については
- what to 動詞の原形(何を~するか)
- when to 動詞の原形(いつ~するか)
- where to 動詞の原形(どこで~するか)
- how to 動詞の原形(どのように~するか=使い方)
疑問詞によって意味が異なります。
また、『It is ~(for 人) to・・・ 』はライティングでも使えるのでしっかりと使い方を知っておきましょう!(It is fun for me to play baseball.私にとって野球をすることは楽しいです!)
分詞(現在分詞、過去分詞)
分詞の形は、2パターンあります。
- 現在分詞:動詞(ing) 意味は(~している)
- 過去分詞:動詞(過去分詞) 意味は(~された)
簡単なように見えますが、この分詞は英検3級で一番のくせ者!!
私はそんな簡単じゃないぞ!!
なぜ簡単じゃないか・・・
現在分詞
現在分詞は、動詞に『ing』を付けます。
あれっ?!『ing』って進行形で・・・
あれっ?!動名詞にも『ing』がついていたような・・・
そうなんです。『ing』は3つ用法があります。
- 進行形:『be動詞+動詞(ing)(~している)』
- 動名詞:『動詞(ing)(~すること)』
- 現在分詞:『動詞(ing)(~している)』
どうやって判断するの?
【進行形】は、『be動詞』がないといけません。だから直ぐに判断つくと思います。
しかし、【動名詞】と【現在分詞】は『ing』を付けるだけなので困りますよね。
【動名詞】
- studying English is fun.(英語を勉強することは楽しい。)
- I like playing tennis.(私はテニスをすることが好き。)
簡単な文ですが、赤字のように『名詞(~すること)』として使います。
【現在分詞】
- The sleeping baby is cute.(寝ている赤ちゃんはかわいい)
- Look at the boy playing soccer in the park.(公園でサッカーをしている男の子をみて!)
上記のように現在分詞には『baby』や『boy』を説明する役割があります。
注:説明する文が長い時は『名詞(boyなど)』の後ろから説明します。
過去分詞
過去分詞にも3つ用法があります。
- 受動態:『be動詞+動詞(過去分詞)(~される)』
- 現在完了:『have(has)+動詞(過去分詞)』
- 過去分詞:『動詞(過去分詞)(~された)』
この3つは区別しやすいと思います。
そう?新しいモノばかりで・・・
【受動態】、【現在完了】は前述しました。
【過去分詞】
- The broken window is dangerous.(壊れた(壊された)窓は危ない)
- I can read books written in English.(私は英語で書かれた本を読むことが出来る)
上記のように過去分詞には『window』や『books』を説明する役割があります。
注:説明する文が長い時は『名詞(booksなど)』の後ろから説明します。
関係代名詞
関係代名詞も英検3級の中でくせ者です。
私はそんな簡単じゃないぞよ!!
関係代名詞は
- who(whose whom)
- which
- that
これらがキーです!
簡単に言うと、二つの文が上記のキー単語を接着剤としてくっつけた感じです。
- The baby is cute.(その赤ちゃんはかわいい)
- He is sleeping in bed.(彼(赤ちゃん)はベットで寝ている)
上記二つの文は、日本語で一つにすることができますよね!
『ベットで寝ている赤ちゃんはかわいい』
同様に英語も一つにします。
- The baby is cute.(その赤ちゃんはかわいい)
- He is sleeping in bed.(彼(赤ちゃん)はベットで寝ている)
『the baby』と『he』は同じなので、『he』をなくして接着剤の『who』に変えてくっつけます。
The baby who is sleeping in bed is cute.
英検のリーディングについては直接書くことはないので、『who』『which』『that』をキーに意味が分かれば大丈夫です。
間接疑問文
間接疑問文の形は、『疑問詞+主語+動詞』が文の中に入っています。
I don’t know where he is from.(私は、彼がどこ出身かわからない)
ここも疑問詞によって意味は様々です。
いろいろな文を見てみて下さいね!
英検3級リーディングまとめ
英検3級は、英検4級、英検5級とは比にならないくらいレベルが上がっています。
もっと、解説をしたいのですが、だいぶ長くなってしまったのでここまでにします。
英検までに時間がある方は、ぜひ文法のテキストを手に取って、一つ一つ丁寧に学んでいきましょう。
ここで丁寧に英検3級の文法を定着しておくと、英検だけではなく、高校受験にも、ましてや大学受験の基礎にも役立ちます。
と、いうことで、今回はリーディング対策でした。
英検まで頑張りましょう!
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