2024年度の栃木県県立中高一貫校の入試が終わって一ヶ月が経とうとしています。
今年度の受験は男女比率が完全に撤廃された受験となりました。
それがどう影響したか・・・
グラフを作ってみましたのでご覧ください。
栃木県中高一貫校
中高一貫校教育のねらい
中高一貫教育は、高等学校入学者選抜、いわゆる高校入試のない6年間の学校生活の中で、計画的・継続的な教育を行い、生徒一人一人の個性や創造性を伸ばすとともに、中学校1年生から高校3年生まで幅広い年齢層による活動を通じて社会性や豊かな人間性を育成しようとするものです。
教育委員会HPより
高校入試がなくなるからというお考えではなく
こういったところに賛同される方が良いですね!
中高一貫校教育の基本的な考え方
栃木県の中高一貫教育は「21世紀の本県を支え、我が国、更には国際社会の発展にも貢献できる創造性やリーダーシップに富んだ人材の育成」を目指しています。(県立高等学校再編基本計画)
この考え方に基づき、それぞれの県立中高一貫教育では、育成する生徒像を定め、特色ある教育活動を展開します。
教育委員会HPより
こちらも小学校の中まとめ役になっている方が
とても向いていると思います!
募集定員
栃木県立宇都宮東高等学校附属中学校 105名
栃木県立佐野高等学校附属中学校 105名
栃木県立矢板東高等学校附属中学校 70名
募集定員に対する男女の割合は、そのいずれが60パーセントを超えないものとします。
ただし、適性がある児童を選定する際、男女いずれかが40パーセントに満たない場合は、この限りではありません。
教育委員会HPより
さぁ、ここですね。
上記ブログ内でも情報をアップしましたが
この2024年度入試から男女の規定が撤廃されました。
それにより今までいうと規定内で合格者が出ていましたが、これからはそうはならないということです。
ただ、規定内に『ただし、適性がある児童を選定する際、男女いずれかが40パーセントに満たない場合は、この限りではありません。』とも書いてあるので、まぁ、そこまで影響はないのかなぁって思います。
日本人は、こういうところを細かく突っ込んでくる人がいますからねぇ・・・
では、そのデータを見ていきましょう!
2024年度栃木県中高一貫校結果
まずは、令和になってからの各中高一貫校のデータです。
宇都宮東高等学校附属中学校
宇都宮東(合格者105名) | R2 | R3 | R4 | R5 | R6 |
男子出願者数 | 227 | 188 | 179 | 185 | 154 |
男子合格者数(割合) | 53(50%) | 42(40%) | 52(50%) | 50(48%) | 34(32%) |
男子合格倍率 | 4.28 | 4.48 | 3.44 | 3.70 | 4.53 |
女子出願者数 | 205 | 222 | 194 | 186 | 176 |
女子合格者数(割合) | 52(50%) | 63(60%) | 53(50%) | 55(52%) | 71(68%) |
女子合格倍率 | 3.94 | 3.52 | 3.66 | 3.38 | 2.48 |
全体合格倍率 | 4.11 | 3.90 | 3.55 | 3.53 | 3.14 |
数値で見るとわけがわからないと思いますので!
次のグラフを見て下さい。
折れ線グラフは左の人数で見て下さい。
棒グラフは右の割合を見て下さいね!
宇都宮東高等学校附属中学校を希望される人は、令和3年度から今年度(令和6年度)は女子の方が多くなっています。(赤と青の折れ線グラフ)
合格者も女子の方が少し上回っています。(ピンクと水色の折れ線グラフ)
そして、その男女の合格された人の割合を棒グラフに表しています。
令和3年度に男女比が規定ギリギリの40%:60%となっています。
そして・・・
今年度(令和6年度)は32%:68%と、初めて規定を上回り、女子が68%。
ただ、これは規定の中にも
『適性がある児童を選定する際、男女いずれかが40%に満たない場合は、この限りではありません。』と書いてあります。
なので、そこまでビックリすることではありませんが、
ただ、32%:68%と明らかに40%を下回ったので、少し動揺しますね。
まぁ、女子の方が受験者が多いということも考慮すると、合格者に差が出るのは仕方のないことですね。
では、その既定の撤廃の意味はというと・・・
世間的に言うと、やはり男女平等、ジェンダーレスへの意識の高まりで、公表をしておかないとということだと思います。
ただ、それが中高一貫校側としてもとても良い影響になるのかなぁって思います。
なぜなら
人数比率を考えず、レベルの高い者から合格ができるから!
今までは、多少、世間的に男女比率を考えていたと思います。
実際はどうかわかりませんが・・・
ただ、現実的に小学生は、女子の方が成長が早く、思考力、判断力、表現力にたけていると思います。
男子は、子どもですからねぇ・・・
女子の方が点数が高かったと思います。
それにより60%近くまであっという間に合格者を出してしまい、残りを男子で埋めないと・・・
となると、まだ女子で点数が高く合格させたい生徒もいる中、点数が低い男子を取らざるを得ない・・・
グラフを見るときっかり40%で止まっているというのが、それを物語っているような気がします。
この後、佐野高等学校附属中学校、矢板東高等学校附属中学校のデータでも40%、41%で止まっていることを考慮すると・・・
なので、ここから
中高一貫校はもっと素晴らしい学校に
なっていくんじゃないかなぁって思います!
楽しみですね!
そして、合格倍率を見ていきましょう!
合格倍率とは・・・合格者に対してどれくらい受験者がいたか。
または、受験者に対してどれくらいの割合の難易度だったか。
そして、入りにくさ(やすさ)も見ることができます。
合格倍率=(受験者数)÷(合格者数)
合格倍率が高ければ、受験者が多かった。難易度高め。入りにくい。
合格倍率が低ければ、受験者が少なかった。難易度低め。入りやすい。
上記グラフを見ると、
令和5年度までは、ある程度合格倍率が同じくらいになっていますが、
令和6年度合格倍率を見ると、明らかに男子の合格倍率が上がり、女子の合格倍率が下がっています。
女子の方が受験者数が多く、規定撤廃で男女比率を考えてなくてもよいようになったことを考えると、
やはり女子方が、男子よりもレベルが上だということが分かると思います。
仕事柄、中学受験の生徒を見ていても
やはり女子は違うなぁって本当によく感じます。
年によっては、もっと男女比が離れることもあると思います。
これからもデータを追っていきたいと思います。
佐野高等学校附属中学校
佐野(合格者105名) | R2 | R3 | R4 | R5 | R6 |
男子出願者数 | 124 | 114 | 108 | 87 | 115 |
男子合格者数(割合) | 46(44%) | 45(43%) | 42(40%) | 42(40%) | 49(47%) |
男子合格倍率 | 2.70 | 2.53 | 2.57 | 2.07 | 2.35 |
女子出願者数 | 162 | 125 | 167 | 142 | 133 |
女子合格者数(割合) | 59(56%) | 60(57%) | 63(60%) | 63(60%) | 56(53%) |
女子合格倍率 | 2.75 | 2.08 | 2.65 | 2.25 | 2.38 |
全体合格倍率 | 2.72 | 2.28 | 2.62 | 2.18 | 2.36 |
数値で見るとわけがわからないと思いますので!
次のグラフを見て下さい。
佐野高等学校附属中学校は、
今年度は、いい生徒が集まっていたようですね!
佐野高等学校附属中学校もやはり女子の方が受験者が多く、合格者も多く取っています。
男子が令和2年度に44%、令和3年度に43%、令和4年度に40%、令和5年度に40%。
そもそも男子の受験者が年々下がってきているというのもありますが、女子の比率がだいぶ高くなっています。
ただ、今年度(令和6年度)については、男子の受験者数も多く、合格者も男女だいたい半々になっています。
女子はもちろんですが、今年度の男子の質が良かったということになりますね。
では、合格倍率を見ていきましょう!
令和3年度の女子の合格倍率がとても下がっています。
受験者数は男女そこまで離れていないので、女子の質が良かったことが分かります。
逆に男子は頑張って欲しいですね!
令和5年度は男子の受験者数が激減しているので、全体の受験者数が少ないことから合格倍率が下がっています。
今年度は、男女の合格倍率がほぼ同じくらいなので、とてもよい傾向ですね。
まだ令和3年度以外はそこまで男女の合格倍率に差は出ていませんが、ここからどうなるかはわかりません。
矢板東高等学校附属中学校
矢板東(合格者70名) | R2 | R3 | R4 | R5 | R6 |
男子出願者数 | 60 | 53 | 53 | 42 | 56 |
男子合格者数(割合) | 29(41%) | 36(51%) | 29(41%) | 28(40%) | 27(39%) |
男子合格倍率 | 2.07 | 1.47 | 1.83 | 1.50 | 2.07 |
女子出願者数 | 89 | 52 | 90 | 69 | 70 |
女子合格者数(割合) | 41(59%) | 34(49%) | 41(59%) | 42(60%) | 43(61%) |
女子合格倍率 | 2.17 | 1.53 | 2.20 | 1.64 | 1.63 |
全体合格倍率 | 2.13 | 1.50 | 2.04 | 1.59 | 1.80 |
数値で見るとわけがわからないと思いますので!
次のグラフを見て下さい。
やはり矢板東高等学校附属中学校も
女子の方が受験者数が多くなっています。
令和3年度だけ逆転して男子の方が受験者数が多くなり、合格者数も多くなっています。
矢板東の令和3年度だけ
珍しい結果になっていますね。
令和3年度の小学校6年生は、男子の方がレベルが高かったのかなぁ・・・?
そして、今年度(令和6年度)は男子の受験者数が増えたにも関わらず、
合格者が39%:61%。
やっぱり、女子の方がレベルは上ですね・・・
では、合格倍率ですが
年によって合格者倍率が上下するのは、受験者数が多かったり、少なかったりするからです。
基本的には、男女同じような倍率になっています。
しかし、今年度(令和6年度)については、明らかに男子の合格倍率が上がり、女子の合格倍率が下がっています。
女子の方が合格者が多いということなので、女子の方がレベルが高いことが分かります。
男子、ガンバレ!
ここからもっと合格倍率に差が出てくるかもしれません。
2024年度栃木県中高一貫校受験が終わってまとめ
どこの中高一貫校も基本的には、女子の方が受験者数が多く、合格倍率が低いことを考えると
女子の質が高い(レベルが高い)ことが分かります。
小学生という時期、まだまだ男子は子供で、女子は大人な感じはあります。
男子は今を楽しみ、女子は将来を考えて動き出す。
ゲーム、ゲーム♪
YouTube、YouTube♪♪
将来は、先生になって・・・
そのために今は・・・
女子でもまだまだ子供だなぁっていう子もいますが・・・
塾に来る小学生を見ても、やはりこういった傾向は強いですね。
中学生でも、男子はこんな感じで子供ですよね・・・
まぁ、成長の早さは人それぞれですが・・・
一番は、先天的な影響が大きいと思います。
カエルの子はカエルではありませんが、医者の子は医者です。
正直これはどうすることもできません。
なので、対策を取るのであれば、次の後天的なところです。
これも、お子様によって異なります。
全員が全員、同じ方法で良い結果が出るわけではありません。
- 自由奔放にして、良い影響が出る
- 強制力強めにして、良い影響が出る
逆も考えられます。
難しいところです
そう簡単なことではありませんが、
お子様の性格と、お父様、お母様、おじい様、おばあ様の経験を考慮すると、答えが見つかるのかなって思います。
話を戻しますが・・・
規定撤廃により、60:40というのはくずれ、70:30、80:20という形にもなりかねます。
学校側としては、利点ばかりです。
- 世間的に考慮された規定
- 質の良い生徒の確保
ただ、受験する側としては、男女の比率がなくなったので、より実力が問われます。
男女混合の競争です。
データからすると、男子は頑張らないといけませんね!
これからも中高一貫校のデータを追っていこうと思います。
そして・・・最後に何度かお伝えしていることですが、
令和9年度から中高一貫校が変わっていきます。
中高一貫校再編
- 令和9年度に宇都宮東高等学校附属中学校が中等教育学校へ再編
- 令和10年度に小山高等学校が中等教育学校へ再編
中等教育学校って?
要するに、完全中高一貫校ということです。
途中からの入学(高校入試)はなしで、中学入試のみとなります。
今の小学校6年生から
高校入試での宇都宮東高等学校の入学がなくなります。
宇都宮東高等学校附属中学校は、より競争率が高くなるかもしれませんね。
佐野高等学校、矢板東高等学校は、単位制になるというのはありますが、それ以外は今まで通りです。
令和9年度以降、とにかく様々なところで高校の変更があります。
情報をしっかりと確保しておいてください。
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