今回は、とても大切なお話をしたいと思います。
実際に、中学生に読んでいただきたい内容です。
題名でほぼおわかりになるかもしれませんが・・・
『理解した』からといって、『解ける』わけではありません。
このことは、普段授業中や面談中にお子様にお伝えしていますが、中学生にとってなかなか理解できないことのようです。
流石に、高校生ともなると、問題を『理解した』と問題が『解ける』の違いを普段から身に染みて理解していると思いますが・・・
よくあること
学校でも同じだと思いますが、塾でよくこういった風景を目にします。
ここは、こうだから
こうすると・・・こうなるんだよ!
どう?わかった?
はい!わかりました!
うん!わかった!
余裕!!
と、塾講師(私)が説明して、基本的には皆さんうなずいて『わかった!』と笑顔になります。
しかし、数日後・・・
先生!ここがわかんな~い!!
と持ってきた問題が、先日『わかった!』って言っていた問題です。
これ、やはり多いですね・・・
こっちが泣きたくなります・・・
なぜ、こういったことが起こるのでしょうか?今回はここのお話です!
『わかった!』と理解できるのは・・・
- 『理解できる』のは、『理解できる』ように解説が書いてあるから
- 『理解できる』のは、『理解できる』ように先生が解説しているから
ここをまずは理解してください!
当たり前ですが、解答などに載っている解説は『理解できる』ように書いてあります。また、先生も講師も、みんなが『理解できる』ように解説しています。
もっというと・・・
生徒のレベル、理解度によって
解説を変え、理解してもらえるようにしています。
問題集などの解説では一通りの解き方ですが、私たち講師、教師は生徒のレベルに合わせて解説します。
苦手な生徒に、根本からお話しても余計にこんがらがってしまいますし、得意な生徒に、大まかな解説では発展させることが出来なくなります。
これは、集団授業でも、グループ授業でも、個別授業でも同様です。
【補足】集団授業と個別授業だと理解度が違う?
個別に教えてもらえると理解できるんだけど、
集団だとよくわからなくなるんだよね・・・
学校だとわからないけど、塾だとよくわかる!
先生が学校の先生をやってよ!!
と、よく耳にすることです。
こういったことがなぜ起こるのでしょう?
それは、やはり『自分の授業と思えているか、いないかです!』
私も集団授業をやっていますが、集団授業で理解できない子は、
やはりどこか気持ちが集中できていません。
こちらが話している(説明している)時に、
- 目が合わない
- うなずかない
- ノートを書くのに一生懸命
- 違うところを見ている(考えている) などなど
こういった方は、集団授業が合わない!集団授業で理解できない!集団授業が嫌い!とおっしゃいます。
しかし、本当に集団授業が合わないのか、本当に集団授業が理解できないのでしょうか?
おそらく違います。
- 『合わない』のではなく、『合わせていない』
- 『理解できない』のではなく、『理解しようとしていない』
- 『自分の授業と思えていない』
ここが原因だと思います。
まぁ、中には本当に集団授業が下手で、何で先生やってるの?っていう誰が受けても理解できな授業もあると思いますが・・・
それは、例外として・・・
まずは、普段から人が話をしている時は、必ずそちらを向きましょう!
あれっ?!なんか、アイツ言ってるなぁ・・・
LINEが来てた!!
何だろう?
・・・・・
ZZZ・・・
と、先生が前で話をしている時に、全然違うことをしているのではなく、目を合わせることを普段から心掛けていきましょう!
徐々に、集団授業で言っていることが
わかるようになるでしょう!
『理解した』だけでは忘れる?!
前述しましたが、中学生に多いのが、以前説明してことを、もう一度説明・・・
あっ!?そうだ!!
この前、教わったw
と、記憶があれば、まだいいのですが・・・
え~?!教えてくれた?
と、教えたことも忘れている子もいます・・・
『理解した』問題が、なぜ解けないのか?もっと言うと、『理解した』問題をなぜ忘れてしまうのか?
簡単です!
人間の脳はそこまで良くありません!
というか、上手く使いこなしていないといった方が良いと思います。
よく耳にするのが、『人間の脳は数%しか使っていない』『10%しか使っていない』ということです。
そして、『人間の脳は忘れれるようにできている』ということも耳にします。
なので、一度理解した問題も
その後何もしなければ忘れます!
この『何もしなければ、忘れる!』というところキーとなります。
人間、印象に強いモノは忘れません。繰り返したモノは忘れません。理由あるモノは忘れません。
だから、『印象付ける』『繰り返す』『理由を付ける』のです!
『理解した』を『解ける』に!
得意な方は『理由付ける』『印象付ける』ことが上手いと思います。
これについては、また違う回でお話しますね!
一番簡単な方法は『繰り返す』です。次のことを必ずルーティンにして下さい。
- 問題を解く⇒『わからない・間違えた』⇒解説を読む⇒『理解した』⇒直ぐにもう一度、実際に解く!
- 問題を解く⇒『わからない・間違えた』⇒解説を読む⇒『理解できない』⇒先生に質問⇒『理解した』⇒直ぐにもう一度、実際に解く!
この『理解した』直ぐにもう一度、実際に、解く事です!
これをしないと、ただただ『理解して』
また、同じことを繰り返します。
忘れないでください!
また、これはテスト前で学校のワークを解いている時も同じです。
わからないからと言って、教科書を調べ、ワークを埋めていても、同じです。
教科書を調べてやっていると、やった感はありますよね!
また、保護者からしても、やってるなぁ感はあります。
でも、それって本当に定着していますか?頭に入っていますか?
おそらく入っていません。(※頭に入る方も確かにいます。ただ、稀だと思います。)
『理解した』と『解ける』は違うのです!
【番外編】そもそも『理解できない』のはなぜ?
この単元、言っていることが分からない・・・
先生の言っていることが、そもそもわからない・・・
こういった場合は、何が良くないのでしょうか?
これは・・・
基礎知識です。
例えば、円柱の表面積と体積の問題があるとしましょう(ちなみに小学生でも習っています。違いは、小学生は3.14を使い、中学生は″π”(パイ)を使う)
【解説】円柱の表面積は、底面積を円の面積として出して、上下に二つあるから2倍する。側面は長方形で、その長方形の縦は円柱の高さと等しい、横は底面積の円周に等しいから円周を出して掛ける。
円柱の体積は、底面積と高さを掛ける!
さぁ、この説明で理解できましたでしょうか。
また、理解できない方は、どこに理解できなかったでしょうか。
おそらく、理解できた方は、イメージができた方です。頭の中で円柱が出てきて、どこのことを言っているかが分かったのだと思います。
しかし、理解できなかった方は、出てきた言葉一つ一つがわからない。イメージできない方だと思います。
円柱?表面積?底面積?
円の面積の出し方は?円の円周の出し方は?
ってな感じで・・・これでは、集団授業ではついていけません。
実際には、集団授業でもちゃんと黒板に書いて
「こことここで・・・」「円の面積はこうで、円周はこうで・・・」
と説明しているはずですが、『自分のことと思えていない』のでしょう。または、一つわからないことがあるとそこで止まってしまい、諦めてしまう方もいるでしょう。
個別授業では、その子のペースに合わせて、書いて説明できます。
しかし、ここが個別授業の落とし穴です。
個別授業では、細かいところまで説明してくれます。だからこそ、より『分かった』気に、『理解した』気になります。
わかったぁ!!
と、気になってしまうのです。
だから、その後、直ぐに、実際に、解き直ししません。
できる子は、このことをわかっています。わかっているからこそ、直ぐに、実際に、解き直します。
忘れてしまった『基礎知識』は仕方ありません。人間の脳は忘れるようにできているのです。
しかし、そこでそのままにするか、ちゃんと問題を解き、覚え直すかです。
まとめ
今回の内容は、中学生だけではなく、高校生にももう一度把握して欲しいことです。
理解できてるんだけどねぇ・・・
と、いう先生の言葉は、褒め言葉ではなく、
あっ!演習が足りないんだ!
と、よりやる気になって欲しいと思います。
定着させるのは、『解ける』ようにするのは、最後は自分自身の頑張りです。
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