成績表の見方について

えっ!?

点数が下がったじゃないの!

もっと勉強しなさい!!

スマホばかり見ているから

点数下がってるじゃないの!!

やはり、点数が下がってしまうと怒りたくなりますよね。

ただ、本当にそれは成績が下がっていますか?

なに言っているの?

点数が下がったんだから

成績が下がっているに決まってるじゃない!!

もし、テストレベルが上がっていたら?

もし、平均点が下がっていたら?

それは、定期テストの点数から実力テストの点数では?

この成績表の見方を間違えて、お子様を叱ってしまうと、お子様のやる気を削いでしまうことにもなります。

詳しくお話をしますね!

成績表の見方について

テストによって見方は異なります。

全て同じモノと思ってはいけません。

ただ、唯一同じに見ていいところがあります。

それが順位です!!

定期テストのレベル

定期テストのレベルは全て同じにはなりません。

学校で行われる定期テストは、学校の先生が作ります。

前回はA先生で、今回はB先生となると、レベルが全く異なる場合があります。

厳しい先生が作ると、難しいですよね。

ただ、簡単すぎても良くないのですが・・・

A先生が作ったテストで80点取ったけど、B先生のテストでは70点になった。

単純に、今回は成績が下がったと見てよいものか・・・

確かに、今回は勉強をしていなかったと

お子様が思うのであれば、然るべき対応をしないといけません。

しかし、もし、A先生が作ったテストが簡単で、B先生が作ったテストが難しかったとなると、点数が下がる場合があります。

これは、資格などでも同じですよね。

  • レベルの高い資格であれば、点数はなかなか取れません。
  • レベルの低い資格であれば、難なく解け、点数も高くなります。

じゃあ、どうやって見ればいいの?

まずは、平均点を確認しましょう!

B先生の作ったテストの平均点が、A先生の作ったテストの平均点よりも低いのであれば、点数が下がっても仕方ない部分もあります。

あとは、細かいお話になりますが、割合的に見てあげられると良いかもしれません。

例えば、

A先生の作ったテストの平均点が60点としましょう。

B先生の作ったテストの平均点は50点とすると

平均点が、A先生の平均点を基準に50➗️60≒0.83(83%)と17%減となります。

平均点が17%減っているということは

全ての生徒が平均的に17%下がったことになります。

そして、お子様が80点から70点になったとすると

70➗️80=0.875(87.5%)と12.5%減なので、先程の17%よりも減少量が少なくなり、周りのお子様よりもテストに対応できているということがわかります。

こういった場合、

点数が下がっていても、順位は上がっていると思います。

なので、点数は下がっていても、成績は上がっていると見てよいでしょう!

でも、1回1回割合なんて見てられないわ!!

そういった場合は、

単純に前回と今回の順位を確認して下さい。

  • 順位が上がっていれば、成績が上がっている
  • 順位が下がっていれば、成績が下がっている

これであれば、簡単に確認が取れます。

なんだぁ

もっと早く言ってよ!

特に中学生以上になると

点数よりも順位が大切になります。

なぜなら、高校入試、大学入試、就職活動は、競争だからです!

誰よりも上にいれば、希望する高校に、大学に入学できます。

高校入試で400点取ったとしても、定員280名で上から280番目の人が401点であれば、不合格になります。

なので、順位を意識して欲しいと思います。

当塾では、成績表を持って来てもらい、データをグラフにしています。

『保護者管理画面』にてグラフは見ることができます。

点数よりも順位のグラフをご確認下さい。

定期テストと実力テスト

定期テストと実力テストはそもそもテストが全く異なります。

点数を比較してはいけません。

陸上競技で例えると、

  • 定期テストは短距離走
  • 実力テストは長距離走

えっ?!どういうこと?

あれっ!

逆に分かりづらかったですか・・・

定期テストは、学校や塾で学んで、2ヶ月くらい経過した後に行われるテストです。

  • 範囲が狭い
  • 学んですぐ

ということで、点数は取りやすくなります。

ましてや、学校のワークやプリントから出題されることが多いので、繰り返し解いていれば、簡単に取れるテストです。

それに対して、実力テストは、過去全ての範囲が出題されるテストです。

  • 範囲が広い
  • 学んで時間が経っている

ということで、点数が取りづらくなります。

定期テストのように学校のワークをやろうとすると、量がとても多く、1回ですら終わらなくなります。

そして、人間はずっと覚えていることはできません。

むしろ、人間は忘れるように作られています。

見たモノ全て、聞いたモノ全て、記憶しておくと人間の脳はパンクしてしまいます。

例えば、日常、目に入ってきた全てのモノを覚えていますか?

耳に入ってきた音なども覚えていますか?

そうなんです。

記憶にないんです。

本当に印象が強いデータであれば、覚えていると思いますが、

ほぼ覚えていません。

これは、勉強したモノも同じです。

  • 印象の薄いものからデータはなくなっていきます。
  • 印象の強いデータは、ある一定期間残ります。

と、いうことで、定期テストでできたモノが、実力テストではできなくなっているのは普通なんです。

ただ、記憶のどこかには残っていることが多いので

きっかけがあれば、思い出します。

実力テストで点数を取るには、ここがキーポイントになります。

そもそも、勉強の仕方が異なるので、点数を比較してはいけません。

全くの別物です。

えっ!?でも、うちの子

この前の実力テストの点数は上がっていたわ!

そういった場合は、おそらくですが中学1年生なのかなぁって思います。

まだ、中学1年生であれば実力テストの範囲が狭いので定期テストよりも上がる場合もあります。

  • 定期テストは範囲が狭く、類似問題がたくさん出る
  • 実力テストは範囲が広く、類似問題は出ない

そうなると、もし苦手とする単元があり、そこの類似問題がたくさん出る定期テストでは減点が多くなり、逆に、1題しかでない実力テストでは、減点が抑えられます。

中学2年生、3年生となると、

ほぼ、定期テストと実力テストを比較すると20、30点、もっと変わる人は50、60点・・・変わります。

また、お子様のタイプとしてもより変わってきます。

お子様によって

実力テスト型、定期テスト型があります。

  • 実力テストよりも定期テストの方が順位が良い人は、定期テスト型
  • 定期テストよりも実力テストの方が順位が良い人は、実力テスト型

順位が上下10%くらいの人は、そこまでどっちというのはないのと思いますが、それ以外の人はどちらかのタイプに分かれると思います。

定期テスト型は、

良く言うと、『素直』『真面目』『要領が良い』『いざという時に誘惑に勝ち、努力ができる』

逆に言うと、『その場しのぎ』『普段は誘惑に勝てない』『流されやすい』

実力テスト型は、

良く言うと、『地頭が良い』『効率が良い』『要点の掴みどころが良い』『応用力がある』

逆に言うと、『努力をしない』『常時誘惑に勝てない』『我道を行く』

いかがですか、当てはまりませんか?

こういった性格が点数に影響します。

  • 定期テスト型は、定期テストと実力テストの点数の差が大きくなります。
  • 実力テスト型は、定期テストと実力テストの点数の差が小さくなります。

えっ!?

じゃあ、定期テスト型は入試対応が難しいということ?

なにも対策をしなければ、その通りです。

性格を修正することは困難ですから・・・

特に、我が強い人は、尚更修正できないと思います。

こちらからの助言を受け入れないので・・・

ただ、定期テスト型の人のほとんどが、『素直』で『真面目』です。

ここのところをうまく活用して、誘導できればと思います。

まずは、生活の強制です!

まだ中学生は、生活のリズムをお子様に任せてはいけません。

普段の勉強は、大人が強制しましょう!

  • 誘惑の排除
  • 勉強時間の固定

ただ、ここでお母様、お父様がTVやYouTube、SNSを見ていては、説得力がなくなります。

お子様の受験シーズン、また受験生でないのであれば、生活リズムの固定ができるまでは、ご一緒にTVやYouTube、SNSを消し、読書や学びの時間にしてもらえたら、より『素直』なお子様はやってくれると思います。

じゃあ、実力テスト型は何もしなくていいの?

実力テスト型は、『要点の掴みどころ』がよいということと、やはり『応用力』があり『地頭がよい』ので、ある程度対応はできます。

しかし、その反面、やはり『新しい知識』や『テクニック』に弱いところがあります。

ある程度対応できてしまうので

そこで、学びの吸収を止めてしまいます。

なので、何もしないとあとから定期テスト型に抜かれていきます。

実力テスト型は、油断が禁物です。

実力テスト型は、『我が強い』『我道を行く』タイプなので、修正は本当に難しいです。

この場合、自分ができないことが許せないタイプので、あえてできないようなレベルの問題を渡すと良いかもしれません。

そうすると、自分でどんどん学んでいきます。

成績表の見方についてまとめ

と、いうことで、途中脱線をしてしまいましたが、

成績の見方でした。

最初に述べましたが、成績の見方を間違え、お子様を怒ってしまうと、

こんなに頑張ったのに・・・

と、すねて、やる気を削いでしまいます。

頑張りは、頑張りで、絶対に褒めてあげて下さい。

とにかく、点数が下がっていても直ぐに怒らないで下さい。

まずは、成績表の順位を見て、順位が上がっているか確認して下さい。

順位が上がっているのであれば、こちらを褒めて上げて下さい。

実力テストでは、業者が作っていますが

やはりこちらも平均点の上げ下げがあります。

平均点が下がっているのであれば、点数は下がっても仕方ない部分もあります。

今回、中学3年生の実力テストはそうでした。

7月に行われた実力テストの平均点と、9月に行われた実力テストの平均点は20点、30点異なりました。

なので、ほとんどの人は点数が下がっています。

まぁ、その中でもちゃんと上がっていた人もいますが・・・

まだ私立入試まで約3ヶ月あります。

しかし、もう3ヶ月です。

時間はありませんが、まだまだ伸ばすことも可能です。

必死に入試まで頑張っていきましょう!

補足:感覚の違い

理科や社会なんて

覚えれば点数になるじゃん!

苦手なところを中心にやれば

伸びしろがあるところをやれば

点数はあがるでしょ!

なんで覚えられないの!!

おっしゃりたいことはわかります。

ごもっともです。

ただ、大人の感覚と、覚える・考える力が発展途上の子どもたちの感覚では異なります。

子どもたちは、覚える・考える力を養うために勉強をしています。

なので、大人が思うほど、子どもにとっては簡単ではありません。

こういったところも汲み取ってもらえると、スムーズに受験が進むと思います。

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