2023年度栃木県県立高等学校一般選抜問題の考察1

少し落ち着いたので、今回2023年度の栃木県県立高等学校一般選抜の問題の考察をお伝えします。

例年と比べてどうだったのか。

来年はどうなりそうなのか。

全国的な流れなども踏まえて、お話をしていきたいと思います。

現中学2年生は、もう1年を切りました。

早期に情報を集め、対策をしておきましょう!

あとで後悔をしないためにも!!

2023年度栃木県一般選抜の問題

まずは、数学と英語について、大問1つずつ、簡単ですが見ていきたいと思います。

と、その前に、全国的なところからお話をします。

『大学入試改革』という言葉を聞いたことがあると思います。

センター試験は廃止され、今は共通テストという試験になっています。

なんか結局名前が変わっただけでしょ?

と、思っている方が多いのではないかなぁって思います。

試験方式としては、『記述になる』と報道されていましたが、結局はマーク方式で以前と変わりありません。

しかし、それ以外は異なります。

センター試験は、教科書の内容をインプットして、それを当日にアウトプットできればできた問題です。

平均点としては、60点くらいを目安に作られていました。

しかし、今の共通テストは『思考力・判断力』がより問われる問題になっています。

教科書の内容をインプットしていれば解ける問題ではなく、それを駆使して、読み切れないほどの長い問題文を理解し、判断し、選択していくモノになります。

平均点としては、50点くらいを目安に作られています。

本当に簡単ですが、こういった変更が大学入試でなされました。

そうなると、高校で『思考力・判断力』を養わないといけません。

より高度な勉強になっていきます。

と、いうことは、高校に入る時点である程度ふるいにかけなければならなくなります。

と、いうことで、高校入試も全国的に変わってきています。

  • 問題の長文化
  • 思考力・判断力・表現力を測るテスト
  • 疑似授業の問題

栃木県も徐々にその流れに乗ってきています。

そのことを踏まえて、この後を読み進めて下さい。

2023年度一般選抜の数学

数学は、2022年度(昨年度)入試で、内容がガラリと変わりました。

大問1の小問が少なくなり、その分小問が散りばめられました。

そして、大問5が大幅改定!この大問5がキーになりそうです。

では、今年度の問題を具体的に!

大問1

  1. 正負の計算(中1)
  2. 文字式(中2)
  3. 展開(中3)
  4. 文字式(中1)
  5. 図形(中1)
  6. 反比例(中1)
  7. 円周角(中3)
  8. 相似(中3)

小問集合8題(各2点)

今回はだいぶ基礎レベルの大問1でした。

この先を考えると

この合計16点は取っておきたいですね!

大問2

  1. 2次方程式(中3)【3点】
  2. 1次方程式(中1)【7点】
  3. 文字の証明(中2)【5点】

1番は、単純な解の公式ですね!

2番は、『14人の教室が1つでき、さらに使用しない教室が1つ』というところを式にできるかです。

中位校なら、なんとか!

上位校なら、できて当たり前!

3番は、四角の中の長い文章を理解でき、そして式変形がうまくいくかですが・・・

ここは、上位校なら

なんとかなりますよね・・・

と、大問1に比べるとだいぶ大問2はレベルが上がりましたね!

大問3

  1. 作図(中1)【4点】
  2. 平面図形・空間図形(中3、中1)【3点、4点】
  3. 図形の証明(中2)【7点】

1番は、30°⇒60°の半分⇒正三角形というイメージができたかですね!

そこまでの難易度ではないですが、連想ができるかです。

2番は、(1)はまず補助線を引いて、三平方の定理を使わないと長さが出てきません。

(2)については、(1)は使わないので、解けたのかなって思いますが・・・

(1)で諦めてしまった方は、

もったいないですね。

まぁ、逆に(2)が思いついたのであれば、(1)は解けていますよね!

3番は、直角三角形なので、直角三角形の合同条件を使うということは分かったと思います。

直角と斜辺が等しいことはわかりますが、ここからですね!

結論からお伝えすると、角度の引き算をしなければならなかったということです。

ここは、数学が得意な方

また上位校の方がクリアできたのかなって思います。

大問3については、大問1、2に比べるとまた少しレベルが上がっています。

大問4

  1. 確率(中2)【3点】
  2. 度数分布表(中1)【各2点】
  3. 箱ひげ図(中2)【2点、4点】

1番は、単純な確率ですが、『2人を選ぶ』というところに注目できたかですね。

2番は、『累積度数』『最頻値』という言葉を理解しているかです。

3番は、箱ひげ図のそもそもを理解しているかですが、ちょっと文章にするのが難しいですかね。

ただ、表現をするというのは

これからもっと必要になる力です。

大問4は、大問2、3に比べたら比較的易しい問題になっています。

少なくとも、最後の4点問題を除く9点分は欲しいところです。

大問5

  1. 座標軸上の関数(中3、中1)【2点、4点、7点】
  2. 文章題の関数(中2)【3点、5点、4点】

さぁ、昨年度からボリュームがある大問5です。

1番の(1)は単純な変域ですが、中3の範囲です。ただただ代入すればいいわけではありませんね!

(2)は、座標軸上でt=2を使い、全ての座標がでれば、面積も出たはずです。

(3)は、tを使ってそれぞれの長さを出し、比の計算をすると出ます。

今回もそうですが、

座標軸上で文字を使って、式を立てるというのは

高校でめっちゃ必要になりますよ!

そして、2番ですが

(1)は、単純な『み・は・じ』でも解けたと思います。これはイージーですね!

(2)は、中2の知識で、1次関数の式が求められたかです。グラフは書いてあったので簡単だったと思います。

そして(3)は・・・ゴリ押しで解く方法もありますが、これから高校生になるので、関数として解けると良いですね!

グラフを書いて、式を求めて、答えを出す!

大問5は、だいぶやることがたくさんあると思います。

ただ、今回はレベル的にはそこまでではなかったような気がします。

上位校、また大学進学を考えている方は

解きたい問題です。

大問6

  • 規則性(3点、4点、6点)

そして最後に規則性の問題です。

(1)は、貼り方を理解していれば、なんでもない問題です。

(2)は、それぞれのタイルの枚数をx、yにおき、連立方程式を立てれば解けた問題です。ただ、白のタイルは4枚ないと、正方形にならないというのがキーです。

(3)は、四角の中の長い文章で『貼り方を逆にする』というところがキーです。

黒白の枚数を逆にすると、225枚の差ができる!

ここを式にできれば

最後の問題も解けたかなぁって思います。

数学まとめ

今回の数学は上位校、また数学が得意な方にとっては、全ての問題に手を出せたのではないでしょうか。

中・下位校であっても、途中で諦めなければ、解けた問題がたくさんあったと思います。

全国的に、数学の問題文が長くなっています。

栃木県も徐々にですが、問題文が長くなっているので、現中学2年生、1年生は、文章を早く読み、理解する力を付けていって欲しいと思います。

おそらくですが

まだまだ文章は長くなると思います。

2023年度一般選抜の英語

英語は、2020年度に改定され、そしてまた今年、大問の順番が変わっていました。

例年だと、会話文+英作が大問3に入っていましたが、大問5に。

説明文が大問5に入っていましたが、大問3に。

大問1

  • リスニング問題【2点×4、3点×6】

例年よりも、図が多かったように感じます。

流されたリスニングはわからないので、ここは何とも言えません。

大問2

  • 文法選択問題【2点×9】

(1)、(2)ともにいつもと変わらず。レベル的にもそこまで難しい文法問題ではありませんでした。

(1)は、動名詞、疑問文の答え、前置詞、代名詞の目的格、意味合いから

(2)は、比較級、受動態、現在完了からでした。

大問2は簡単は文法チェックです。

ここは、18点欲しいところ。

大問3

  • 説明文問題【3点×2、4点×2】

例年、説明文は1ページの半分くらいの文量ですが、今回はちょっと長めでしたね!

ただ、『じゃんけん』を題材にしていたので

わかりやすかったかなぁって感じます。

≪注≫もたくさんあったので、文量がある分、内容を簡単にしたのかもしれません。

大問4

  • 物語文問題【2点、3点×4】

物語文は例年と変わらない文量です。

ただ、問題文にもう一つメールがくっついていたので、おや!って思いましたが、

そこまで難しくはありませんでした。

物語文は、登場人物をしっかりと追っていかないと

途中で迷子になります。

今回は、最初は修二が強く、途中から竜也が強くなり、最後に・・・でした。

物語文は、バッドエンドになることはほぼないので、結末はある程度予想が付きます。

慣れておくと、途中で、結末が分かるようになりますよ!

大問5

  • 会話文+英作問題【2点×2、3点×6、6点】

そして、大問5に移動してきた英作文ですね!

例年だと、大問3に入っていたので、まず大問3を飛ばして、大問4、5をやるように伝えていました。

これが大問5に移動したことで、よりやりやすくなったかもしれませんね!

内容としては、やはり一番難易度が高いのかなって感じます。

少し読みづらい部分もありますが、ただ、図が書いてあるので、読みづらいところも少しは解消されるように感じます。

そして、最後の英作文ですが、ここ1、2年ちょっと書きづらい英作文が続いていましたが、今回の英作文は、手段の選択にもよりますが、型にはめることができたと思います。

I have two reasons.ですね!

英語まとめ

数学同様に、本文が長くなりつつあります。

英語はやはり単語が大切になります。知っている言葉を増やすと、英文がより読みやすくなるので、これからの受験生は、単語力を上げておきましょう!

また、今回の受験者は、次は大学受験になります。

大学受験の英文は、高校受験の英文とは比にならないくらいの量です。

とにかく普段から単語を増やしておくことをオススメします。

2023年度栃木県県立高等学校一般選抜問題の考察1まとめ

意外と文章が長くなってしまったので、今回は数学と英語にしました。

結果発表後になってしまうかもしれませんが、理科、社会、国語についても書いていこうと思います。

大学入試改革で、高校入試がどんどん変わってきています。

栃木県は少し遅れて変わっているので、全国的な変更を見ながら予測を立てることができます。

これからも、様々な方向から情報を配信していきますので、ぜひご覧いただけたらと思います。

それにしても、これから受験される方々にとっては、もっと大変になっていくと思います。

普段からの積み重ねが大切になっていくと思いますので、勉強時間の確保をしていきましょう!

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